「トイレタンクにひび割れが見つかったけど、交換が必要なのかな」
「タンクから水漏れしているけど、修理で直るのかな」
「自分でタンク交換できるのか、それとも業者に頼むべきか分からない」
このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
トイレタンクの不具合は突然発生することが多く、どの程度の症状で交換が必要なのか判断に迷ってしまいますよね。交換が必要な場合でも、タンクのみか全体交換か、自分でできるのか業者依頼かなど、決めることがたくさんあります。
実は、トイレタンクの交換は症状によって対応方法が大きく変わるため、まずは正しい判断基準を知ることが重要です。
この記事では、交換が必要な症状の見分け方から具体的な交換手順、費用相場、さらには安全に作業するための注意点まで詳しく解説していきます。
トイレタンクを交換すべき症状
トイレタンクの不具合は症状によって対応方法が変わります。以下の3つに分けて、それぞれの症状と対処法を確認しましょう。
・すぐに交換が必要な症状
・交換を検討すべき症状
・修理で対応できる症状
症状を正しく見極めることで、適切な対応ができるようになります。
すぐに交換が必要な症状
タンクにひび割れや破損が見つかった場合は、すぐに交換が必要です。
現時点で水漏れしていなくても、ひび割れがあると今後水が漏れ出してくる危険性があります。陶器製のタンクは一度ひび割れると修復が困難で、放置すると完全に割れてしまう可能性もあるんです。
タンク内の結露防止材が膨らんで他の部品に干渉している場合も、交換が必要になります。この症状が出ると正常に水が流れなくなってしまうでしょう。
交換を検討すべき症状
タンク内のパイプが傷ついていたり、接続部分のナットが緩んでいる場合は交換を検討してください。
これらの症状が出ると、タンクに適量で収まるはずの水が溢れてしまいます。水を流した後にタンクから水が溢れる症状が続く場合は、内部の給水管に不具合が生じている可能性が高いです。
設置から10年以上経過しているタンクで複数の不具合が見られる場合も、交換を検討した方が良いタイミングと言えるでしょう。
修理で対応できる症状
ボールタップやフロートバルブなどの内部部品の劣化であれば、部品交換で対応できます。
水が止まらない症状やレバーハンドルの操作が効かない場合は、該当する部品のみを交換すれば解決することが多いです。これらの部品は比較的安価で購入でき、交換も簡単に行えます。
タンク本体に損傷がなく、内部部品のみの問題であれば修理での対応がおすすめですね。部品交換の費用は6,000円~15,000円程度で済むことが多いでしょう。
トイレタンクのみ交換できるか判断する3つのポイント
タンクのみの交換ができるかどうかは、トイレの種類や状況によって決まります。以下の3つのポイントを確認しましょう。
・ポイント1:トイレのタイプを確認する
・ポイント2:製造年月日と部品供給状況をチェックする
・ポイント3:交換vs修理vs全体交換の判断基準
これらのポイントを押さえることで、最適な対応方法を選択できます。
ポイント1:トイレのタイプを確認する
タンクのみの交換が可能なのは、組み合わせタイプのトイレだけです。
組み合わせタイプは便器・タンク・便座がそれぞれ独立しているため、タンクのみの交換ができます。一方で、一体型トイレやタンクレストイレでは、タンクのみの交換はできません。
一体型トイレの場合はタンクと便器が結合しているため、タンクに不具合が生じてもトイレ全体の交換が必要になってしまいます。まずはお使いのトイレがどのタイプなのかを確認してみてください。
ポイント2:製造年月日と部品供給状況をチェックする
製造年月日から10年以上経過している場合、タンクの在庫がない可能性が高くなります。
トイレは次々と新しいものが開発されており、古いタンクは製造が中止されていることが多いんです。メーカーにタンクの在庫がなければ、基本的に交換は不可能で便器ごと他の品番のものに交換することになります。
製造年月日はタンクの側面や品番と一緒に記載されていることが多いので、事前に確認しておくことが大切ですね。わからない場合はメーカーに品番を伝えれば教えてもらえます。
ポイント3:交換vs修理vs全体交換の判断基準
タンク本体に損傷がない場合は修理、タンクが破損している場合は交換を検討しましょう。
設置から10年以上経過している場合は、タンクだけでなく便器部分も同じく劣化している可能性があります。タンクを交換した後に便器が壊れると、再度交換費用がかかってしまうでしょう。
トイレ全体の寿命も10年前後とされているため、長期的なコストを考えると全体交換の方がお得になるケースもあります。業者に相談して総合的に判断することをおすすめします。
タンクのみ交換かトイレ全体交換かの選び方
タンクのみ交換とトイレ全体交換では費用や工期が大きく変わります。以下のポイントで最適な選択をしましょう。
・タンクのみ交換がおすすめなケース
・トイレ全体交換がおすすめなケース
・費用対効果から見た最適な選択方法
それぞれのメリット・デメリットを理解して、長期的な視点で判断することが重要です。
タンクのみ交換がおすすめなケース
設置から5年以内でタンク以外に問題がない場合は、タンクのみの交換がおすすめです。
比較的新しいトイレであれば便器部分はまだまだ使用できるため、タンクのみを交換することで費用を抑えられます。メーカーにタンクの在庫があり、すぐに部品を調達できる場合も効率的でしょう。
賃貸住宅で大規模な工事が難しい場合や、予算を最小限に抑えたい場合にも、タンクのみの交換が適しています。工期も短くて済むため、トイレが使えない期間を短縮できますね。
トイレ全体交換がおすすめなケース
設置から10年以上経過している場合は、トイレ全体の交換を検討してください。
タンクが劣化している時は便器部分も同じく劣化している可能性が高く、タンクを交換してもすぐに他の部分で不具合が生じるかもしれません。節水機能の向上した最新のトイレに交換すれば、水道代の節約効果も期待できます。
製造年が約20年前のトイレを節水性の高いトイレに交換した場合、年間約5,000円~14,000円のコストカットが見込めるでしょう。長期的に考えると、全体交換の方がメリットが大きい場合もあります。
費用対効果から見た最適な選択方法
タンクのみの交換は約6万円、トイレ全体の交換は約10万円が相場となっています。
一見するとタンクのみの方がお得に思えますが、将来的なメンテナンスコストや節水効果を考慮すると判断が変わることもあります。特に古いトイレでは一度に流す水の量が約13Lも必要なのに対し、節水トイレは約5Lで済むんです。
10年以上使用することを考えると、初期費用が高くても長期的には節約になるケースがあります。業者に現状を確認してもらい、トータルコストで比較検討することをおすすめしますね。
自分でタンク交換する方法
タンク交換は正しい手順を踏めば自分でも行うことができます。以下の流れで安全に作業を進めていきましょう。
・必要な道具と事前準備
・安全なタンク交換の完全手順
・交換後の動作確認ポイント
事前準備をしっかり行うことで、スムーズで安全な作業ができるようになります。
タンク交換にはモンキーレンチ、ドライバー類、バケツ、雑巾、ポンプが必要です。
新品のトイレタンクは必ず同じメーカーの同じ品番のものを用意してください。便器とタンクはセット品で相互作用があるため、異なるものでは取り付けできません。作業前にはタオルやビニールシートで床を養生しておきましょう。
タンクは陶器製でも樹脂製でも10kg~20kgの重量があります。一人での作業は危険なので、可能であれば二人で作業することをおすすめしますね。
安全なタンク交換の完全手順
まず止水栓を閉めてタンクの水を完全に抜き、給水管を外してからタンクを取り外します。
密結ボルトをモンキーレンチで外す際は、絶対に片締めをしないよう注意してください。左右交互に少しずつ緩めることが重要です。タンクを持ち上げる時は必ず真上にまっすぐ持ち上げてから移動させましょう。
新しいタンクを設置する際は、密結パッキンを新品に交換してから取り付けます。ナットを締める時も手締めで最後まで行い、本当に最後だけモンキーレンチを使用するのがポイントですよ。
交換後の動作確認ポイント
止水栓を開いてからレバーを数回動かし、水漏れがないか確認してください。
密結ボルトの箇所やタンクの下を手で触って、水が漏れてこないかしっかりチェックしましょう。2~3回水を流して確認し、時間をおいてから再度確認することが大切です。
タンク内の部品も正しく機能するか確認が必要になります。ボールタップや浮き球が他の部品と絡まっていないか、フロートバルブが正しく栓として機能しているかも併せて確認しておきたいですね。
トイレのタンクを交換する際の注意点
タンク交換は重量物を扱う作業のため、安全対策が欠かせません。以下の注意点を守って作業を行いましょう。
・注意点1:重量物の安全な取り扱い方法
・注意点2:水漏れ防止のための正確な設置
・注意点3:作業中断すべき危険な状況の見極め
これらの注意点を守ることで、安全で確実な交換作業が可能になります。
注意点1:重量物の安全な取り扱い方法
タンクは10kg~20kgと重く、落とすと割れる危険性があるため慎重に扱ってください。
タンクを外す際は必ず二人で作業し、一人がタンクを支えながらもう一人がボルトを外すのが理想的です。床には必ずシートを敷いて、タンクを置く場所を確保しておきましょう。壁に立てかけたり便器の上に置いたりするのは絶対に避けてください。
重いものを持ち慣れていない方や腰に不安がある方は、無理をせず専門業者に依頼することをおすすめします。怪我のリスクを考えると、安全が最優先ですよね。
注意点2:水漏れ防止のための正確な設置
密結パッキンの取り付けにうねりやゴミの付着があると、水漏れの原因になってしまいます。
新しいパッキンを取り付ける際は、表面を清潔にしてから正確に設置することが重要です。密結ボルトのナットを締める時は、必ず左右交互に少しずつ締めてください。片締めをするとタンクが割れる可能性があります。
給水管やその他の接続部分のパッキンも同時に新品に交換しておくと、将来的な水漏れリスクを減らせるでしょう。古いパッキンを再利用すると、後々トラブルの元になりかねません。
注意点3:作業中断すべき危険な状況の見極め
作業中に「ピシッ」という音がしたら、タンクにひびが入った可能性があるため即座に作業を中断してください。
ナットが固くて回らない場合や、部品の配置が分からなくなった場合も、無理をせず専門業者に相談しましょう。あわてて作業を進めると必ず失敗するため、時間に余裕を持って作業することが大切です。
自分では対処できないと感じたら、作業途中でも構わないので業者に交換を依頼してください。中途半端な状態で放置するより、プロに任せる方が結果的に安くつくことも多いんですよ。
トイレタンク交換の費用相場
タンク交換の費用は自分で行うか業者に依頼するかで大きく変わります。以下で詳しい内訳を確認しましょう。
・自分で交換する場合の費用内訳
・業者に依頼する場合の費用相場
それぞれのメリット・デメリットを理解して、最適な選択をすることが重要です。
自分で交換する場合の費用内訳
自分でタンク交換を行う場合、タンク本体と工具代、処分費のみが必要になります。
項目 | 費用相場 |
---|
トイレタンク本体 | 2万円~6万円 |
工具購入費 | 数千円程度 |
既存タンク処分費 | 200円~500円(粗大ごみ) |
タンク本体は5万円前後が通常価格ですが、ネット等でより安く購入できる場合もあります。工具は一度購入すれば長く使えるため、将来的なメンテナンスでも活用できるでしょう。
ただし、失敗した場合の修理費用や新品タンクの買い直しリスクも考慮する必要がありますね。
業者に依頼する場合の費用相場
業者にタンク交換を依頼する場合、施工費と処分費が追加でかかります。
項目 | 費用相場 |
---|
トイレタンク本体 | 2万円~6万円 |
施工費 | 2万円~3万円 |
既存タンク処分費 | 3,000円~5,000円 |
合計 | 約6万円 |
業者によってはタンク本体を定価よりも安く販売している場合があり、自分で購入するよりも安価になることもあります。
施工費には技術料と確実性が含まれているため、失敗のリスクを考えると妥当な投資と言えるでしょう。メーカー保証も受けられるため、長期的な安心を得ることができますよ。
まとめ
トイレタンクの交換は症状を正しく見極めることから始まります。ひび割れや破損があれば即座に交換が必要ですが、部品の劣化程度であれば修理で対応できる場合もあります。
タンクのみの交換は組み合わせタイプのトイレでのみ可能で、製造から10年以上経過している場合はトイレ全体の交換を検討した方が良いでしょう。
自分で交換する場合は重量物の取り扱いに十分注意し、不安があれば無理をせず専門業者に依頼することをおすすめします。
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