「便座が壊れたけど、自分で交換できるのかな」
「業者に頼むと高そうだけど、費用はどのくらいかかるんだろう」
「どんな便座を選べば失敗しないんだろう」

このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

便座の故障や老朽化は突然やってくるものです。温水が出なくなったり、便座が温まらなくなったりすると、毎日使うトイレが不便になってしまいますよね。

実は、トイレのタイプによっては便座だけの交換が可能で、自分で作業することも十分できます。ただし、住居の条件や便座の種類によって交換の可否や手順が変わるため、事前の確認が重要です。

この記事では、便座交換の可能性を判断する方法から具体的な交換手順、費用相場、さらには後悔しない便座選びまで詳しく解説していきます。

トイレの便座交換は可能？まず確認すべき3つのポイント

便座交換を成功させるためには、事前の確認が欠かせません。以下の3つのポイントをチェックすることで、スムーズな交換作業が可能になります。

・ポイント1：トイレのタイプを確認する（組み合わせ・一体型・タンクレス）
・ポイント2：住居形態を確認する（持ち家・賃貸・管理規約）
・ポイント3：設備環境を確認する（コンセント・給水・スペース）

これらの確認を怠ると、交換作業が途中で止まってしまう可能性があります。

ポイント1：トイレのタイプを確認する（組み合わせ・一体型・タンクレス）

便座交換ができるかどうかは、お使いのトイレのタイプによって決まります。

組み合わせトイレ（分離型）の場合、便器・便座・タンクがそれぞれ独立しているため、便座のみの交換が可能です。これは最も一般的なタイプですね。

一方で、一体型トイレやタンクレストイレでは便座とタンクまたは便器が結合しているため、便座だけの交換はできません。この場合は本体ごとの交換が必要になるでしょう。

ポイント2：住居形態を確認する（持ち家・賃貸・管理規約）

賃貸住宅にお住まいの方は、便座交換前に管理会社や大家さんへの確認が必要です。

多くの賃貸物件では温水洗浄便座への交換は認められていますが、退去時には元の便座に戻す必要があります。そのため、取り外した便座は大切に保管しておかなければなりません。

持ち家の場合は自由に交換できますが、分譲マンションでは管理規約で制限がある場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。

ポイント3：設備環境を確認する（コンセント・給水・スペース）

温水洗浄便座に交換する場合、アース端子付きのコンセントが必要になります。

コンセントがない場合は電気工事が必要で、追加費用が発生してしまいます。給水についても、温水洗浄便座では分岐金具の設置が必要です。

便器の左右に十分なスペースがあるかも重要なポイントになります。貯湯タンク付きの便座では、設置スペースが不足すると取り付けができない場合があります。

自分で便座交換をする方法と手順

正しい手順を踏めば、便座交換は思っているより難しくありません。以下の3つのステップで作業を進めていきます。

・便座交換に必要な道具と事前準備
・普通便座の取り外し・取り付け手順
・温水洗浄便座（ウォシュレット）の交換手順

事前準備をしっかり行うことで、作業がスムーズに進むでしょう。

便座交換に必要な道具と事前準備

便座交換に必要な道具は、スパナ、プラスドライバー、マイナスドライバー、そして交換用の便座です。

これらの道具はホームセンターや通販で簡単に入手できますね。作業前には必ず取扱説明書を確認し、他に必要な工具がないかチェックしておきましょう。

便座にカバーやシートを付けている場合は先に外しておき、作業スペースを確保することが大切です。水漏れに備えて、下にバケツやタオルを準備しておくと安心でしょう。

普通便座の取り外し・取り付け手順

普通便座の交換は比較的シンプルな作業です。

まず便座を固定している左右のナットをスパナで外し、便座を真上に持ち上げて取り外します。汚れが気になる場合は、この時点で清掃しておくとよいでしょう。

新しい便座の設置では、固定ピンを穴に通してから下からナットを締めます。左右均等に少しずつ締めることで、便座が斜めにならずに設置できます。最後にグラつきがないか確認して完了です。

温水洗浄便座（ウォシュレット）の交換手順

温水洗浄便座の交換は普通便座より工程が多くなりますが、手順通りに進めれば問題ありません。

まず止水栓を閉めてタンクの水を抜き、電源プラグを抜いて安全を確保します。その後、分岐金具を取り外してから便座本体を外していきます。

新しい便座では、ベースプレートの設置から始めて本体を取り付け、給水ホースと分岐金具を接続します。最後に止水栓を開けて動作確認を行い、水漏れがないことを確認すれば作業完了です。

便座交換の費用相場と内訳

便座交換にかかる費用は、自分で行うか業者に依頼するかで大きく変わります。以下で詳しい内訳を見ていきましょう。

・自分で交換する場合の費用内訳
・業者に依頼する場合の費用相場
・便座グレード別コストパフォーマンス比較

それぞれのメリット・デメリットを理解して選択することが重要です。

自分で交換する場合の費用内訳

自分で便座交換を行う場合の費用は、便座本体と工具代、処分費のみです。

項目	費用
便座本体	3,000円～20万円
工具料	1万円前後
処分費	500円前後
総額	1.3万円～22万円

工具は一度購入すれば長く使えるため、将来的な修理やメンテナンスでも活用できるでしょう。ただし、作業に失敗すると修理費用が発生するリスクもあります。

業者に依頼する場合の費用相場

業者に依頼する場合は、施工費と処分費が追加でかかります。

項目	費用
便座本体	3,000円～20万円
工具料	1.5万円～3万円
処分費	3,000円前後
総額	2万円～22万円

施工費は技術料として、作業の確実性と迅速性を保証する費用です。業者によっては量販店より安い価格で便座を提供している場合もあり、結果的に費用が抑えられることもあるでしょう。

便座グレード別コストパフォーマンス比較

便座の価格は機能によって大きく変わるため、用途に応じた選択が大切です。

普通便座は3,000円程度から購入でき、基本的な機能で十分な方にはコストパフォーマンスが優秀でしょう。暖房便座は1万円前後で、寒い季節の快適性を重視する方におすすめです。

温水洗浄便座は1万円から10万円前後と幅広く、除菌機能や節電機能などの付加価値によって価格が決まります。長期的な使用を考えると、節電効果の高いモデルを選ぶことで電気代の節約にもつながるでしょう。

後悔しない便座を選ぶ3つの方法

便座選びで失敗しないためには、事前の確認と計画的な選択が重要です。以下の3つの方法で適切な便座を見つけましょう。

・選び方1：サイズと形状の適合性を確認する
・選び方2：必要な機能と予算のバランスを決める
・選び方3：メーカー互換性と設置条件をチェックする

正しい選び方を知ることで、長く満足して使える便座を選択できるでしょう。

選び方1：サイズと形状の適合性を確認する

便座のサイズには標準サイズとエロンゲートサイズの2種類があり、間違ったサイズを選ぶと取り付けができません。

標準サイズは取付穴から便器の先端まで440mm、便器内径の縦寸法が320mm～350mmです。エロンゲートサイズでは取付穴から先端まで470mm、内径の縦寸法が355mm～380mmとなっています。

現在販売されている便器の多くはエロンゲートサイズが主流ですが、サイズが合わない便座を使用すると故障やガタつきの原因になってしまいます。どちらか分からない場合は兼用タイプを選ぶという方法もありますね。

選び方2：必要な機能と予算のバランスを決める

便座の機能は価格に大きく影響するため、本当に必要な機能を見極めることが大切です。

普通便座なら数千円から購入でき、基本的な用途には十分でしょう。暖房便座は1万円前後で寒さ対策ができ、温水洗浄便座は1万円～10万円前後で多機能な快適性を得られます。

清掃性を重視するなら除菌機能付き、電気代を抑えたいなら瞬間式を選ぶなど、優先順位を明確にすることで最適な選択ができるでしょう。長期的な使用を考えると、節電効果の高いモデルがおすすめです。

選び方3：メーカー互換性と設置条件をチェックする

便器と便座のメーカーが違っても、サイズが合えば取り付けは可能です。

ただし、メーカーは自社製品同士を組み合わせる前提で設計しているため、適合性や見た目の統一感を求める場合は同じメーカーで揃える方が安心でしょう。

温水洗浄便座への交換では、アース端子付きコンセントの有無や分岐金具の設置スペースも重要な確認ポイントです。コンセントがない場合は電気工事が必要になり、追加費用が発生してしまいます。事前に設置環境を確認しておくことで、スムーズな交換作業が可能になるでしょう。

便座交換で注意すべきポイントとトラブル対応

安全で確実な便座交換を行うためには、注意点を把握しておくことが重要です。以下のポイントを押さえて作業を進めましょう。

・作業時の安全対策と注意事項
・交換後の動作確認チェックリスト
・水漏れ・故障時の応急処置方法

事前の準備と正しい知識があれば、トラブルを未然に防ぐことができます。

作業時の安全対策と注意事項

温水洗浄便座の交換では、感電防止のために必ず電源プラグを抜いてから作業を始めましょう。

止水栓を閉める際は、マイナスドライバーでしっかりと閉めることが大切です。水が完全に止まっていないと、分岐金具を外す際に水漏れが発生してしまいます。

電源プラグは濡れないようにビニール袋で覆い、作業エリアから離れた安全な場所に避けておくことをおすすめします。狭いスペースでの作業では、小さめの工具を準備しておくとスムーズに進められるでしょう。

交換後の動作確認チェックリスト

便座交換が完了したら、すべての機能が正常に作動するか確認する必要があります。

止水栓を開けてレバーをゆっくり動かし、問題なく水が流れるかチェックしましょう。温水洗浄便座の場合は、洗浄機能や暖房機能、便座の開閉動作などすべての機能を一通り確認します。

特に重要なのは水漏れの有無です。給水管周りや分岐金具の接続部分から水が漏れていないか、時間をかけて観察することが大切でしょう。便座のグラつきがないかも忘れずに確認してください。

水漏れ・故障時の応急処置方法

万が一水漏れが発生した場合は、まず止水栓を閉めて水の供給を止めることが最優先です。

接続部分のナットが緩んでいる場合は、適度な力で締め直すことで解決できる場合があります。ただし、締めすぎると部品を破損する可能性があるため注意が必要ですね。

電気系統にトラブルが生じた場合は、すぐに電源プラグを抜いて安全を確保しましょう。自分で対処できない場合は、無理をせず専門業者に相談することをおすすめします。応急処置として、元の便座に戻すことも選択肢の一つです。

まとめ

トイレの便座交換は、トイレのタイプと設備環境を確認すれば自分でも十分可能な作業です。組み合わせトイレであれば便座のみの交換ができ、費用も大幅に抑えることができるでしょう。

ただし、賃貸住宅では事前の確認が必要で、温水洗浄便座への交換にはコンセントや分岐金具の設置が必要になります。

便座選びでは、サイズの適合性と必要な機能のバランスを考慮することが重要です。作業に不安がある場合や、一体型・タンクレストイレをお使いの方は、専門業者への相談をおすすめします。

株式会社ハウスプランでは、トイレの便座交換やリフォームの無料相談を承っております。お客様のご要望に合わせた最適なプランをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

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