「ユニットバスの1616って何を表しているの?」
「お風呂のサイズはどうやって見るの?」
ユニットバスのサイズ選びで、こんな疑問をお持ちではないでしょうか。浴室は毎日使う大切な空間だけに、快適なサイズ選びは重要なポイントです。しかし、カタログに並ぶ数字の羅列や専門用語の多さに戸惑う方も少なくないはず。
この記事では、ユニットバスのサイズ表記の基本から、用途に合わせた選び方、リフォーム時の注意点まで分かりやすく解説しています。
一般的な規格サイズの特徴や、戸建て・マンション別の違いなども詳しく紹介します。家族構成やライフスタイルに合った理想的な浴室づくりに役立つ情報が見つかるはずです。
ユニットバスのサイズ表記の見方
ユニットバスのサイズは、4桁の数字で表される規格と坪数による表記の2種類があります。
基本的な見方を理解することで、カタログやショールームでの商品選びがスムーズになるでしょう。
・4桁の数字が表す意味
・内寸と外寸の違い
・坪数との関係性
以下で、それぞれの表記方法について詳しく解説していきます。
4桁の数字が表す意味
ユニットバスのサイズは「1216」「1616」といった4桁の数字で表されます。この数字は浴室の内寸を示すもので、前半2桁が幅(短辺)、後半2桁が奥行き(長辺)を表しています。単位はセンチメートルです。
たとえば「1216」の場合、幅が120cm、奥行きが160cmということを意味します。この表記方法は国内メーカー共通の規格となっているため、製品選びの際の重要な基準になるでしょう。
内寸と外寸の違い
内寸とは浴室内部の実際の広さを表す数値で、先ほどの4桁の数字がこれに当たります。一方、外寸は壁の厚みを含めた設置に必要な寸法のことです。
通常、外寸は内寸より片側2.5cm~5cm程度大きくなります。これは壁材や配管スペースの厚みによるものです。リフォームの際は、この外寸を考慮したスペースの確保が必要となるでしょう。
坪数との関係性
ユニットバスの大きさは坪数でも表現され、主に「0.75坪」「1坪」「1.25坪」「1.5坪」の4種類があります。1坪は約3.3㎡(2畳分)に相当します。
坪数 | 主な規格サイズ |
---|
0.75坪 | 1216、1316、1418 |
1.0坪 | 1616、1717、1818 |
1.25坪 | 1618、1620、1621 |
1.5坪 | 1623、1624 |
坪数は一般的な広さの目安として使われ、物件の図面やカタログでよく目にする表現です。
ただし、同じ坪数でも実際の内寸は製品によって若干異なることがあるため、具体的な寸法の確認も大切です。
一般的なユニットバスの規格サイズと特徴
ユニットバスには様々な規格サイズが存在し、それぞれに特徴があります。住宅の形態や家族構成によって最適なサイズは異なるので、各タイプの特徴を把握しておくことが大切でしょう。
・0.75坪タイプ(1014/1216/1316など)
・1坪タイプ(1616/1717/1818など)
・1.25坪タイプ(1620/1621など)
・1.5坪タイプ(1623/1624など)
それぞれのサイズの特徴について見ていきましょう。
0.75坪タイプ(1014/1216/1316など)
0.75坪タイプは、主にマンションや集合住宅で採用される比較的コンパクトなサイズです。このタイプには1014(幅100cm×奥行140cm)から1316(幅130cm×奥行160cm)までの様々なバリエーションがあります。
浴槽の長辺は110cm前後が一般的で、身長の高い方は少し足を曲げての入浴になるでしょう。洗い場スペースは一人で使用する分には十分な広さを確保できます。
特に1216サイズは戸建てにもマンションにも対応可能で、設置のしやすさから人気の高い規格となっています。
1坪タイプ(1616/1717/1818など)
1坪タイプは一般的な戸建て住宅で最も多く採用されているサイズです。1616(幅160cm×奥行160cm)を中心に、1717、1818まで、正方形に近い形状が特徴です。
浴槽の長辺は150cm前後あり、多くの方が足を伸ばしてゆったりと入浴できる大きさです。洗い場も広めで、親子での入浴にも対応できるスペースを確保できます。
デザインや機能性の選択肢も豊富で、様々なメーカーが多彩な商品を展開しているのも特徴的です。
1.25坪タイプ(1620/1621など)
1.25坪タイプは、1坪と1.5坪の中間的な広さで、1620(幅160cm×奥行200cm)や1621(幅160cm×奥行210cm)といったサイズが主流です。
浴槽は1坪タイプと同程度の幅を確保しつつ、洗い場が広くなっているのが特徴です。小さなお子様との入浴や、介護が必要な方の入浴介助など、複数人での利用を想定した間取りとなっています。
収納スペースや洗い場のカウンターなど、快適な入浴のための設備を充実させやすい広さと言えるでしょう。
1.5坪タイプ(1623/1624など)
1.5坪タイプは、主に戸建て向けの大型サイズで、1623(幅160cm×奥行230cm)や1624(幅160cm×奥行240cm)などがあります。
浴槽はワイドタイプを選択できるほか、洗い場も十分な広さがあり、車椅子での利用や介護にも適しています。手すりの設置やベンチの配置など、安全性や快適性を重視した設備の導入も容易です。
ただし、広いぶん掃除の手間は増えるため、お手入れのしやすい素材選びにも配慮が必要となるでしょう。
戸建て用とマンション用の違い
ユニットバスには戸建て用とマンション用があり、それぞれ異なる特徴を持っています。建物の構造や制約に合わせて設計されているため、選び方にも違いがあるでしょう。
・それぞれの標準的なサイズ
・天井高・床下の違い
・設置時の注意点
以下で詳しく解説していきます。
それぞれの標準的なサイズ
戸建て用とマンション用では、一般的に採用されているサイズが異なります。戸建て用は1坪(1616サイズ)が標準的で、より広いサイズも選べるのが特徴です。
一方、マンション用は0.75坪クラスが主流で、特に1418サイズ(幅140cm×奥行180cm)が多く採用されています。また、マンション用は横長の長方形タイプが多いのに対し、戸建て用は正方形に近いプロポーションが一般的です。これは、建物の構造上の制約によるものでしょう。
天井高・床下の違い
戸建ての浴室は天井高や床下の設計に比較的自由度があり、一般的に天井が高めに設定されています。これにより、換気扇や照明器具の設置位置にも余裕が生まれるでしょう。
マンションの場合は、スラブ厚や配管スペースの関係で床下と天井高に制限があります。そのため、マンション用のユニットバスは薄型設計が施されており、限られた空間を効率的に活用できる構造となっているのが特徴です。
設置時の注意点
戸建て用のユニットバスを設置する際は、床の防水処理や配管経路の確保が重要になります。特に木造住宅の場合、経年による床の沈みや傾きにも注意が必要でしょう。
マンション用の設置では、既存の配管位置や防水パンとの整合性、さらに搬入経路の確認が不可欠です。一般的に、マンションでは65cm以上の開口幅があれば搬入可能ですが、エレベーターや階段の状況によっては、分割型のユニットバスを選ぶ必要もあるでしょう。
共用部分に関わる工事が発生する可能性もあるため、管理組合への確認や承認取得も忘れずに行う必要があります。
マンションのお風呂リフォームに関する費用や選び方について、詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。
→【札幌市】マンションお風呂リフォーム費用・選び方を解説!補助金や注意点まで
快適に使えるサイズの選び方
ユニットバスのサイズ選びでは、入浴スタイルや家族構成を考慮することが重要です。一人暮らしと家族での使用では必要なスペースが異なり、将来の介護なども視野に入れる必要があるでしょう。
・足を伸ばして入れる浴槽サイズの目安
・洗い場の適正な広さ
・用途別おすすめサイズ
それぞれのポイントを確認していきましょう。
足を伸ばして入れる浴槽サイズの目安
浴槽の広さは、特に長辺(幅)の長さが重要です。ゆったりと足を伸ばして入浴したい場合、以下のサイズが目安となります。
浴槽の長辺 | 適正な入浴スタイル |
---|
~100cm | 足を曲げての入浴が必要 |
100~130cm | 身長160cm程度なら足を伸ばせる |
140cm以上 | 身長180cm程度でもゆったり入浴可能 |
160cm以上 | 親子での入浴も余裕をもって可能 |
一般的に、1坪タイプ(1616サイズ)以上であれば、150cm前後の浴槽を設置でき、多くの方が快適に入浴できる広さとなっています。
洗い場の適正な広さ
洗い場では、シャワーを使用したり体を洗ったりするため、ある程度のスペースが必要です。大人一人が快適に使用するには、幅80cm×奥行120cm程度のスペースが目安となります。
1坪タイプでは、この基準を十分に満たすことができます。さらに、洗面器や椅子、洗剤などの置き場も確保しやすく、日常的な使い勝手も良好です。
複数人での使用を想定する場合は、1.25坪以上のサイズを選ぶと余裕を持って使えるでしょう。
用途別おすすめサイズ
使用目的や家族構成によって、最適なサイズは異なります。以下を参考に選択してください。
一人暮らし:0.75坪(1216など)で十分な広さを確保できます。
夫婦二人:1坪(1616など)があれば、ゆとりある入浴が楽しめるでしょう。
家族での使用:1.25坪(1620など)以上がおすすめです。洗い場が広く、親子での入浴も快適です。
介護が必要な場合:1.5坪(1623/1624)が理想的です。介助スペースや手すりの設置も余裕を持って行えます。
リフォームでのサイズ変更について
浴室のリフォームでは、既存のスペースを活かしながらサイズアップを検討できる可能性があります。近年の技術革新により、大規模な拡張工事をせずとも快適な空間を実現できる選択肢が増えています。
・既存浴室からの交換時の注意点
・拡張工事なしでサイズアップできる商品
・工事費用と期間の目安
それでは、リフォームの際に押さえておきたいポイントを詳しく見ていきましょう。
既存浴室からの交換時の注意点
ユニットバスへの交換では、まず搬入経路の確認が不可欠です。一般的に玄関からの搬入には65cm以上の間口が必要で、廊下の曲がり角では75cm以上のスペースが必要となります。
在来工法の浴室からユニットバスへの交換では、床の防水処理や配管の位置調整が必要になるケースがあります。特に木造住宅では、柱や壁の劣化状況も確認が必要です。
また、浴室内に柱や梁の出っ張りがある場合は、設置できるユニットバスのサイズが制限される可能性もあるでしょう。
拡張工事なしでサイズアップできる商品
近年は、既存の浴室スペースを最大限活用できる商品が各メーカーから登場しています。例えば、TOTOの「マンションリモデルバスルーム」やパナソニックの「リフォムス」などは、壁の厚みを見直すことでサイズアップを実現しています。
これらの商品では、1216サイズから1317サイズへの変更など、5~10cm程度の拡張が可能です。配管を薄型にすることで、デッドスペースを減らし、その分を浴室空間として活用できる仕組みとなっています。
工事費用と期間の目安
リフォームの費用と期間は、工事内容によって大きく異なります。
工事内容 | 費用目安 | 工期 |
---|
ユニットバス→ユニットバス | 50~150万円 | 4日前後 |
在来工法→ユニットバス | 65~150万円 | 1週間前後 |
これらの費用には、本体価格のほか、撤去費用、給排水工事、照明・換気扇の取り付けなどが含まれます。浴室の拡張工事が必要な場合は、さらに費用と工期が増加するため、事前に業者との綿密な打ち合わせが必要となるでしょう。
お風呂リフォーム工事の費用について、詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。
→お風呂・浴室の費用相場はどのくらい?内訳や注意点まで解説
まとめ
ユニットバスのサイズ選びは、暮らしの快適さを左右する重要なポイントです。4桁の数字で表される規格サイズの意味を理解し、戸建てとマンションの違いを把握することで、適切な選択が可能となるでしょう。
一人暮らしなら0.75坪、家族での使用なら1坪以上など、用途に応じた適切なサイズ選びが大切です。リフォームの際は、最新の商品を活用することで、大規模な工事をせずともサイズアップできる可能性もあります。
快適な浴室づくりのために、ご自身の生活スタイルに合わせて最適なサイズを選んでみてはいかがでしょうか。
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